平安時代中期の天文学者である「安倍晴明」は、日本の陰陽道の祖で陰陽師として名を馳せた人物です。陰陽道は、中国の陰陽五行説に基づき生み出された呪術や占術のことで、「安倍晴明」は、国家専属の占い師として災異や吉凶を占うなど、現在の日本を作り上げるのに大きく貢献した人物とされています。
つまり、陰陽師はわかりやすくいえば、政治の官職で、「安倍晴明」は日本の歴史上、重要な人物でした。そんな重要な人物を祀っている神社ともなれば、訪れるだけでパワーを頂けそうです。そのため、一度は足を運んでご利益を授かりたいものです。
本記事では、「晴明神社」に呼ばれる人の特徴や、「京都の結界」を張ったとされる「安倍晴明」を祀る「晴明神社」に、実際に行ってみて知り得た情報を解説いたします。
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京都市中京区にある「晴明神社」は、一条天皇から偉業を讃えられて1007年に現在の屋敷跡に創建された神社です。
当時の天皇であった一条天皇が、安倍清明の遺業を称えた背景があり、建てられた当初の清明神社の境内は今よりもさらに大きな面積を誇っていたそうです。
応仁の乱などの戦火や豊臣秀吉が行った都市整備などにより、境内の面積は少しずつ縮小したとのことですが、元々は「東は堀川通り・西は黒門通り・北は元誓願寺通り・南は中立売通りまで」と、境内の敷地がもっと広範囲に続いていたそうです。
金色に輝く社紋「晴明桔梗」が特徴的で、「五芒星」とも呼ばれます。陰陽五行説の五行「木・火・土・金・水」の五つの元素の働きを表す「五芒星」は、最強の魔除けの印です。
晴明神社には、至る所に「五芒星」のマークを見つけることができるため、この場所にくればご利益がありそうな気がしますね。さっそく境内へ。
▼晴明社と綺麗に書かれています。
▼厄除桃
古来、中国また陰陽道では、桃は魔除け・厄除けの果物といわれます。昔話、「桃太郎」もこれに由来するそうです。
御神木は、樹齢推定300年の楠。両手をあてることで、木が悪いものを吸い取ってくれるそう。両手をあてて大樹の力を感じてみるとよいと思われます。
晴明神社は有名人にも人気のパワースポットと言われており、例えば、フィギュアスケーター羽生結弦も晴明神社を訪れたそうです。
安倍晴明は(921年〜1005年)平安中期に活躍した人物です。幼い頃から多岐にわたる才能に溢れていた「安倍晴明」は、特に天文暦学の道を極めて式神を操る霊術を身につけ、主に暦を作る・吉凶を占う仕事をしていたとされます。
また、陰陽師には、「陰陽寮という朝廷に勤める立場の人」と、「国に属さない陰陽師」に分かれていたそうですが、安倍晴明は「天皇の側近として勤める」陰陽師でした。
つまり、天皇に最も信頼されていた占い師ともいえます。
京都の人には「晴明神社」が身近ですが、大阪の人には、「安倍晴明神社」が親しまれています。
2つの神社の違いは一体なんでしょうか?
【京都】晴明が陰陽師として活動していた場所
【大阪】晴明が誕生した場所
▼葛乃葉伝説によると、晴明の父は大阪市の阿倍野区阿倍野の出身とされています。
「いまから千年以上昔、阿倍野に安倍保名(あべのやすな)という男が住んでいました。あるとき、和泉(いずみ)の信田明神(しのだみょうじん)にお参りをすませて帰ろうとした保名の元へ、狩りで追われた白狐が逃げてきて、これをかくまってあげました。その後、白狐は女の人になって、保名のところへ来ます。名前は葛乃葉と名乗りました。ふたりは結婚して阿部神社の近くに住み、やがて子供が生まれ、安倍童子(あべのどうじ・晴明の幼名)と名付けました。」
出典:安倍晴明神社公式
神社の公式サイトの解説からみても、「安倍晴明」は大阪の阿倍野が生誕の地とする説が有力ですね。
生誕の地の方がご利益がありそうですが、実際は京都の「晴明神社」の方が力があるという噂があります。
▼安倍晴明が祀られている本殿です。
▼本殿の北側には、末社・齋稲荷社があります。
京都は昔の日本の首都で、政治的役割を持った日本の中心地でした。「安倍晴明」といえば、京都のイメージが強いですが、京都に結界を張った人物が「安倍晴明」です。
結界とは、あらゆる災害や、魔除けのために五芒星という星の形をした結界を張ってバリアのようにその地を守る不思議な陰陽五行による呪術です。
陰陽五行は、万物の生成を木火土金水で表したもので、東洋運命学でもよく使われています。
▼四神門(しじんもん)です。
石柱の上には、四方の守り神である四神が掲げられています。
「晴明神社」は京都でも屈指のパワースポットいわれるのは、安倍晴明のさまざまな伝説が関係します。例えば、自然現象や人間の運命を未然に予測し、式神と呼ばれる呪法を駆使して、様々な超能力を発揮したとされます。
只の占い師ではなく、常人にはないスピリチュアルな力をもつ人物であったことが「安倍晴明」がすごいといわれる理由でもあります。
京都五社と呼ばれる四神を神社に当てはめた結界があります。
陰陽道を基にした四神相応(しじんそうおう)の土地の考えに基づき、「安倍晴明」によって下記の神社が配置されたといわれています。
守護する社と「平安神宮」の位置関係
玄武の上賀茂神社 | ||
白虎の松尾大社 | 平安神宮 | 青龍の八坂神社 |
朱雀の城南宮 |
観光では多くの人が訪れる京都屈指のパワースポット神社として有名です。
▼京都五社めぐり
・東の青龍=八坂神社
・南の朱雀=城南宮
・西の白虎=松尾大社
・北の玄武=上賀茂神社
・中央=平安神宮
また、平安京を取り囲む「五芒星」をみると、風水では最も凶として避けたい方角の鬼門に、比叡山寺があることもわかります。
風水の詳しい内容は、また別記事で紹介させて頂きますが、風水都市・京都を作ったのは「安倍晴明」で間違いありません。
安倍晴明に興味をもった人は、ぜひ「晴明神社」へ足を運んでみてください。
平安時代の陰陽師・安倍晴明を祀る晴明神社はすごいと評判ですが、境内は無料で参拝できます。晴明神社へのアクセス情報は下記を参考にしてください。尚、駐車場はないため、コインパーキングを利用する必要があります。
【神社】 | 晴明神社(せいめいじんじゃ) |
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【主祭神】 | 安倍晴明公 |
【営業時間】 | 9:00~17:00(授与所は16:30まで) |
【電話番号】 | 075-812-0593 |
【定休日】 | 無休 |
【駐車場】 | なし(近隣パーキングあり) |
【住所】 | 京都府京都市上京区晴明町806(MAP) |
【アクセス】 | ●市バス 9番・12番「一条戻橋・晴明神社前」下車 59番「堀川今出川」下車 ●地下鉄 ・「堀川今出川」下車 ・「一条戻橋・晴明神社前」下車 |