中国国内では国や政府により、都合が悪い情報をネット閲覧できないように通信が検閲されており、日本で馴染みがあるLINEやfacebook等も中国では検閲対象で使えません。中国でそれらのサービスを利用するために、VPNによる通信が必要です。この記事ではVPNの中国利用について解説いたします。
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「グレートファイアウォール(金盾)」情報検閲システムをくぐり抜けるためにVPNを駆使し、通信利用する人が多いのですが、中国ではVPNの利用を制限しています。
主に、中国政府のVPNを遮断するブロック手法としては「ディープ・パケット・インスペクション」により、トラフィックを検出することでVPNを禁じているそうです。
そのため一見、VPNが使えないように思われるかもしれませんが、
旅行者が契約しているVPNプロバイダによっては、検閲を通過して通信が可能です。
中国でVPNを利用する人が多いのはなぜでしょうか。
旅行者であれば、GoogleMapなどの日頃から使うアプリを使いたいでしょうし、LINEなどは海外でも使いたいといったことは想像できます。
そこで、VPNを使うことでGoogleやLINEが使えるようにすることが目的です。
反対に、VPNを使わない場合はどうでしょうか。
一見、検閲回避は難しいように思われますが、いくつか方法はあります。但し、結論からいうと、VPNの方が優れているためVPN以外の通信はあまりおすすめ致しません。
例として、代表的な検閲回避方法をあげると下記の方法があります。
■オニオンルーター(Tor)を使用
ノードをいくも渡りリダイレクトするブラウザです。そのため、ネット速度が遅い特徴があります。いわゆるダークウェブに入るために利用するブラウザでもあるため、セキュリティ面で不安があると言われています。
■プロキシを使用する
よくプロキシとVPNの違いなどが話題になりますが、プロキシ接続の多くは接続は保護されていません。つまり、暗号化の機能がありません。(HTTPSプロキシを除く)プロキシはISP追跡を回避することもできないため、中国での利用はおすすめできません。
いずれの方法も手段としては可能ですが、安全性・手軽さ、機能面においてもVPNの方がおすすめです。
中国でGoogleを利用したい人は、中国へ入国前にVPNプロバイダと契約を済ませる必要があります。
中国入国後は検閲が厳しく、VPNの契約HPに辿りつくことが不可能なためです。
また、中国へ入国前に、VPNアプリなどが自身のPCやモバイル端末にインストール・設定済みであることが望ましいです。
中国入国前にVPNクライアントをインストールしておく!
VPNに接続するにはネット環境が必要です。中国の3大通信キャリアと呼ばれるのは下記です。
ネット接続後、GmailやLINEはアクセスできないのが確認できると思います。
中国では下記のプロトコルが規制
IKEv2、PPTP、L2TP、OpenVPNの通信プロトコルが規制されています。
これらの規制を回避するために、VPNアプリを立ち上げて接続します。
ここから、中国でおすすめのVPNをいつくかご紹介いたします。
入国後は契約が困難ですので、あらかじめ契約しておくとよいでしょう。
MillenVPN (ミレンVPN)
MillenVPNの通信方式が、OpenConnectというSSLVPN機能によって通信規制が難しく、中国での規制回避に適しています。
アズポケット株式会社による純国産のVPNサービスのため、困ったことがあっても日本語対応でサポートしてもらえる点もメリットです。また、公式の解説情報もわかりやすいのが特徴です。
ExpressVPN (エクスプレスVPN)
▶︎https://www.expressvpn.com/jp
中国で利用可能な特設サーバーがあるため、ExpressVPNは最も中国利用に適したVPNサービスといえます。ExpressVPNは速度が安定しており、快適に動画の視聴やネットサーフィンを楽しめます。
また、セキュリティ面でも「AES 256ビット暗号化」「ノーログポリシー」「TrustedServer技術」など完全に個人の情報が守られるため、迷ったらExpressVPNの利用をおすすめ致します。
NordVPN (ノードVPN)
NordVPNは世界のあらゆる場所にサーバーを配置していますが、中国はその例外です。中国国内にはVPNサーバーは一つもありません。中国政府のレーダーを避けVPNがブロックされるのを警戒しているためです。
NordVPNは難読化サーバーという技術により、VPN通信をカモフラージュして金盾を通過するような仕組みを取り入れています。
しかし、難読化サーバーはiOSには非対応とのことで、iPhoneユーザの場合にはL2TPプロトコルの設定または、OpenVPNを手動で設定する必要があるため、iOSユーザは注意が必要です。
Astrill VPN
軍レベルの暗号化技術を備えているため、ファイアウォールを回避しLINEや Googleなどの利用を可能にします。Site Filter機能によりVPNの使用を難読化しているため、検閲を通り抜けることが可能。
また、Site Filter機能が優れているのは、中国のIPアドレスを利用することもできるため、中国のサイトも閲覧が可能です。ただし、モードの切り替えが必要です。特設サーバーもあり、グレートファイアウォールの回避ができます。
ここで紹介したVPNであれば、基本的には問題なく利用できると思います。
(※中国政府の規制によっては変動あり)
ただし、中国入国前に自身のモバイル端末などでVPN設定しておく必要はあります。
設定方法などはそれぞれのVPNサービスで事前に確認しておくとよいでしょう。